京都と永徳★ ☆正倉院と奈良 [博物館・美術館]
昨夜は深夜に京都入り
今日は休みをとったので、展覧会と内覧会へ。
★狩野永徳という日本絵画史上、突出した筆力を見せる絵師に会いに京博へ急ぐ。
最初の展示室では四十代の永徳が、父親の松栄の画力を越えたとされる、聚光院の襖絵。ほぼ自分と同い年なんだが・・・梅の描写力が凄い。墨の表現でこんな梅が描けるものか・・・
展覧会の最後の部屋では何度も見ている「檜図」。これが恠恠奇奇・奇々怪々なる大画であるとは・・・なるほど永徳はミケランジェロであったか!自らバロックへと突き進んでしまったのだ!!新しい発見★
それにしてもこれが没年四八才の歳に描かれていたのは、初めて知った。
相変わらずの京博の展示には全くあきれてしまったが、それに勝る永徳画業全貌(一部だが)と、自分なりの新しい発見をあとに奈良へ行かねば。。。
驚いたのは、フランク・ロイド・ライト所有の屏風があったこと。このライトの眼が、プライスさんの若冲コレクションにつながったのだと思うと感慨深いものがある。
☆近鉄奈良で外に出ると、どしゃ降り。
奈良博までの道のりが遠い。座り込んだお鹿様と目を合わせながら坂を上る。行ってみると内覧会にはすでに行列が。イヤホンガイドを借りて、会場へ。
正倉院は世界の奇跡だ。ため息が出るものばかりに決まっているが、最後の「四分律」が地味ながら目をひいた。鑑真が将来したものらしい。
鑑真は日本に伝わって写経された仏陀の言葉が、正しく伝わったかどうかを確かめるために五度失敗してまでもこの国に来たのである。鑑真が携えてきた現物がここにあって、自分が対面している。
いっしょに日本で写経された「四分律」も展示されていたが、唐経と比較すると文字の緊張感とその持続力が違う。
★4時ぎりぎりまで粘って、興福寺国宝館の秘仏公開へ。
隅っこの椅子でぐしょぐしょの靴下を替える。
照明の悪いケースに入った八部衆を、5時ぎりぎりまでじっくり眺めて帰る。
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