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★2つの世界:《石子順造》と《上田宗箇》 [展覧会・アートイベント etc.]

★2つの〈世界〉を紹介する展覧会を見てきた。
石子順造的世界 美術発・マンガ経由・キッチュ行 》@府中市美術館
  と
《生誕四五〇年記念 上田宗箇 武将茶人の世界 》@松屋銀座

◆昨年末に 河口龍夫さんからご案内をいただいていて、年明けに行こうと思っていた展覧会。
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 2000年に開館したという府中市美術館へは初訪問。
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 駐車場からアプローチを通って、なんと立派!な美術館施設に驚きつつ会場へ。。
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 1.美術:僕が生まれた頃の、何度もリフレインしつつ脳に刻まれたアートが、
   石子順造(1928-77)という評論家の眼を通して語られていて、新鮮な驚きを感じる。
   ※河口龍夫先生の2つの作品、デジタルでは決して持ちえない存在感を確認できた。
   ※高松次郎/赤瀬川原平/中西夏之のそれぞれの作品には、何故か懐かしさが、、

 2.マンガ:リアルタイムで過ごす事の出来なかった「ねじ式」(つげ義春)の、
   原画をずらっと読ませる展示は圧巻!40数年遅れでようやく追体験できた。
   「ガロ」的な世界を敬遠してきたけど、読み直してみたくなった!

 3.キッチュ:石子順造の眼は“ここ=キッチュ”に行ってしまったか、
  の展示は、ゆかいさを感じさせたかったのかもしれないが・・あまり楽しめないな。
   石子氏没後の、80年代のより馬鹿げた、生活感の無い時代に届かなかった感が。

 ※常設展示の「若林奮の年賀状」は思わぬ秀逸な展示!
  亡くなる前年までの作品=年賀状に出会えて良かった。(不思議な浮遊する気分)


◆で、府中から甲州街道を通って、新宿経由で銀座へ移動。
 赤瀬川脚本の映画『利休』が頭をよぎりつつ、武家茶道・上田宗箇の世界へトリップ。
上田宗箇 武将茶人の世界

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 展示会場に入ると桜の下のいきなりの〈荷い茶屋〉の展示に眼が開いた。
 茶屋・釜・風炉・水指のデザインがカッコよすぎだ!
 その美意識は〈ウツクシキ〉だという。

 竹茶杓〈敵がくれ〉上田宗箇作はじめ、どの茶杓も好みかも。
 途中の点前を紹介するコーナーで、鎖の間・薄茶のビデオ(16分)に見入る。
 遠州流とは異なるが武家茶道の心は感じる点前だなぁ、

 会場最後のコーナーに茶碗 銘「ひろしま」萩焼
 そして宗箇手造り茶碗 銘「さても」が//良い/。
 ※手にしてみたい、点ててみたい、味わってみたい。。。

 ・・・うーん、侮っていた。時間が足りない。
 ということで、図録を買って会場をあとに。
 ※茶碗についての伊藤嘉章さんの文章がたいへんわかりやすかったので購入。

 ※会場の途中と中に「へうげもの」山田芳裕氏のメッセージや図解説パネルが。

★帰宅したら今日の『情熱大陸』は、武者小路千家 千宗屋さんだった。
 なんとなく一日の世界が通貫した気がして番組を見て寝る。
 濃ーい夢がみられそうだ。。

  ※ ※ ※

☆おっと、両方とも展示デザインのポイントを書き漏らした。
 府中市美術館の方は、照明がすべてERCOで驚いた。恐るべし。

 1.の美術はちょっと詰め込み過多かな。
 テーマ壁の青にミラー文字は効果的。
 マンガを吊るした展示コーナーの黄色いカラーも良い。

「ねじ式」の部屋は、赤をテーマ壁面に白文字でいい感じ、
 壁ケース上部のガラスを赤シートで覆ったのも怪しい雰囲気よし。

 キッチュのコーナーは、壁付きケース上部照明に光ファイバーが!?
 あれはどこのメーカーだろう。。

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☆松屋銀座は、デパート展ではあるものの、動線レイアウトも無理無く、
 茶室ディスプレイのつくりや、LEDスポットを使用したモノの見せ方に工夫が。
 (ちょっと不思議な器具だったが、竹花入れ、茶杓のコーナーでは悪くなかった)

 免震テーブルとテグスを使い分けた茶碗の見せ方も手慣れている。
 ケース内の照度や温湿度管理も美術館に準じているといってよいのだろう。

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