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★白井晟一展 @汐留ミュージアム [展覧会・アートイベント etc.]

★/汐留ミュージアムは建築家の展覧会手慣れてきた感。

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★白井晟一建築展 ではなく 《精神と空間》 の展覧会。
 重くひびいてくる展覧会名だ。

 白井建築の神髄に触れた気がするが、実体験は少ない。
 最も身近に手触り感があるのは渋谷区立松濤美術館。
 しょっちゅう見てるが、内部を知らないのがノアビル。
 記憶の底に親和銀行東京支店。

★僕が展覧会で感動したのは、じつは「エトルスクの馬」。
 最初に展示されていた「ギリシャ神殿のエンタシス一本
            ↑
           「パルテノンの柱」(インク・鉛筆・紙)
 あれは画? なんだったんだろう?
            ↑
           (どうやら擦筆を使って描いたデッサンらしい)

 それと会場を構成していたポールチェーンなど。

 展覧会を観終わって、なぜか岡本太郎のことを思った。
 白井(明治38年/1905年2月5日生)は
 岡本(明治44年/1911年2月26日生)より6年年嵩。

 渡欧と思想的影響に於いて関連が・・・“縄文的なるもの”がキーワードか。
 さてその“精神”を理解するためには図録を読む必要がある。
 読み易く読み応えがありそうだ。

★2000年3月28日に訪れた、静岡市立芹沢銈介美術館
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★それにしても〈ルオーギャラリー〉のLED照明はおかしな色味だなあ・・・


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★VOCA展 必見! [展覧会・アートイベント etc.]

★昼休みに VOCA展、上野の森美術館へ
 今年はこの展覧会を、いつになく楽しみな気分で見た。

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 3月14日のレセプションは、3月11日の大震災のため行なわれなかった。
 その後、上野公園内の美術館・博物館、動物園は、
 どこも閉館/閉園しているか、限定しての開館なため、
 いま開館/開催している展覧会はこの美術館のみなのである。
 美術館学芸員の坂元さんを訪ねて、展覧会を案内していただいた。

 現代の感性を体現し、未来を予見させる才能の萌芽について、
 作家や評者の言葉を借りながら、表現形式や技術論的な観点から読み取りつつ、
 ひとつひとつの作品を見て歩をすすめる。

 石塚源太の漆、安藤由佳子の新聞紙、熊澤未来子の鉛筆、
 上田暁子 伊藤遠平 戸谷森 小池真奈美の油彩、
 大竹司のアクリル、コバヤシ麻衣子のミクストメディア、
 沢田明子の岩絵具・・・それぞれ基底材も異なっているが、おもしろい。

 僕が賞を選ぶとしたら・・・水田寛の「マンション 15」(油彩、カンヴァス)かな。
 現代的といえる“フワフワ感”は薄いが、安定感のある描写力を感じる。
 難しいことをいわなければ、まあ好みの作風、というところ。

★上野の森美術館の展示室構成は、穴蔵トンネルのようなアプローチから、
 パッと開けた天高のある大空間、落ちついた小空間、
 階段を上がって大小変化のある壁面構成、見晴らしの良いスロープを下って、
 最後の壁へ・・・その壁面と照明の変化に応じた作品を配置構成している。

 僕はこの美術館で公募展や書道展を見たことがないが、
 この空間ボリューム展開を気に入っている。

★上野の森美術館ギャラリーの「日野之彦 —そこにあるもの」を見る。
 人体、身体の描き方としては、東京藝大で教育される描き方とは異なる。
 その点については図録の論文に解説されている。
 《闇の奥へ、分け入りながら進め》
  「ところで、画家の自画像として思い出すのが東京藝術大学の伝統だ。
   1898年より学生が卒業時に自画像を制作し、大学に提出する。
   この伝統のきっかけをつくたのは・・・(略)」

 要するに、この描かれた身体に命が宿っているかどうか、呼吸しているかどうか? 
  血は通っているが、死んでいる。
  と僕はみているのだが。
 それが現代の生、なのかもしれない。

★夜は茶の稽古へ。
 菓子をいただいて、薄茶を二服いただいた。
 地震以来、この瞬間は、なんだか生の側に戻ってくる感がある。

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★麻布十番えこ・にわ野点茶会 /大地震後の日常 [数寄・茶の湯・遠州流]

★僕が茶の湯の稽古を始めた頃にご指導いただいていた 堀内議司男先生が、
  えこ・にわ麻布十番にて、 チャリティ野点茶会をされている。
 4時頃にうかがうと、変わらない笑顔で迎えていただいた。

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「昨夜はだいぶ歌ったんですか」と茶席の会話、茶人の先生にはお見通し!?なのである。

 茶席の掛物は〈「菅却下」、違った「看脚下」。深い言葉だ!〉とのこと。
 立礼卓は遠州流家元デザインによる「天籟」。屋内でなく、野点にもいい。
 菓子は遠州流家元からご提供いただいているという源太さんの「月うさぎ」

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 二服目:丹波焼の茶碗 茶は「初の森」美味しくいただいた。

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 お茶と湯があって、最低限の道具さえ揃えば、どこでも点てることができる。
 六本木ヒルズを借景にして、思いを一にする人々が集まってくる。
 今日集まった義援金は全額寄付されるとのこと。
 被災された方へ、復興への祈りが届きますように。


★この度の大地震の名称は、東日本大震災、東関東大震災、東北関東大震災・・・と、いろいろな報じられかたをしているが、気象庁のサイトでは〈気象庁はこの地震を「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」と命名しました〉とのことらしい。  このトップ画面では、新燃岳などマスコミが伝えなくなってしまった情報も継続して掲出されている。いま日本で起こっている自然災害は多く、現場では担当官公庁・警察・消防・自衛隊が活動している。

★一昨日は大学からの友人9名が集まった。
 4月から三重の大学へ単身赴任することが決まった 絵描きの壮行会だった。
 7時から中目黒エベレストで飲み始めて、2次会、さらにカラオケで4時まで。

 こんな時期に、との思いもよぎったが、人生半分以上を互いに濃く過してきた仲間である彼を、ハッピーに送り出そう!と、語りあって飲んで騒いだ二十歳頃の「日常」と変わらない過ごし方をした。

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★地震後、次のアクションへ。 [数寄・茶の湯・遠州流]

★仕事場にあった、ボクのおやつ「ミニどら焼ミックス」と、
 朝沸かした電気ポットの湯があったので、
 薄茶を点てて、いただいたところ。

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 ※遠州流懐紙にのせた「ミニどら焼ミックス」

 早めの帰宅指示が出ている。そろそろ本気で帰るか・・・。(20時すぎ)

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 ※少し泡が荒い。心の状態をあらわしているのか・・・

☆先週金曜の マグニチュード9.0の地震発生以来、
 ずっと東京に居て情報を得て、少しは情報を発信してもいる。
 受信も発信も、その情報が正しいか、誤っているかはわからない。

 情報のインプット手段は、
 10年前に比べて、その機器類において多様に思えるが、
 機器を手にしても、意識して得ようとしないと欲しい情報は得られない。

 何も手にしなければ、勘に頼りつつ、
 他人から得た情報だけで動くだろう。

 地球の底の、なんらかの《バランス》に意識を研ぎすます。
 地殻、プレート、断層、
 それらが動いたりずれたり震えたりしているらしい。
 その動きを感知しようと、目を閉じて、耳をすませて試みる。

☆地震後は、“何が起こっているのか”の情報を収集しながら、
 自分の心身の持ちようばかりに気をとられていたが、
 ようやく気を落ちつけて、まわりを見ることに成功!?したので、
 次のアクションを起こす余裕がでてきた。

 まだ余震も度々ある。そんな時は茶を点てると気持ちが落ち着く。
  連休中の開館に向けて、最大限努力しようと作業してもいたのだが、
 その後の事情の変化から検討され、しばらく閉館することになった。

☆ Japan Art Donation
 そんなとき、 アートができることの可能性に向けて、友人が活動を開始した。
 僕でもできることが、ある。
 雄々しく、立ち向かうときだ。


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★確定申告 e-tax送信作業時に、大地震発生。 [都市・街・公園・光・風景]

★あ、また揺れているようだ。

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 昨日は有給をとり、年に一度の確定申告のため、
 税務署にいく予定にしていた。準備をして午後税務署へ向かう。

 渋谷区NHK横の税務署7階で、確定申告のPC入力作業中に大きな地震が。
 冷静に打ち込みを終えて、納税額を確認。e-taxで送信完了!
 いちおうサーバーはダウンしていないようなので、22年度確定申告は完了!
 (税金で地震対策もしっかりとよろしくm(_ _)m)
 税務署員は冷静に誘導をしていた。

 池袋へいく用事があり、とりあえず渋谷駅方向へ向かう。
 途中でなんだか足下がふらついて、見ると街路樹や照明が揺れている!?
 山手線が不通、非常時を思って自販機で水を買う。
 副都心線も止まり、バス停は長い列。

★以上が、最初の地震から約1時間半後のツイート。
 まだ情報があまりなく、以前勤めていた神宮前にある会社に避難。
 ネットに接続して、Twitter、NHKのUSTREAMなどで情報収集を行なった。
 そうして東北が震源地であることを、ショッキングな映像で知る。

★いま速報:新潟、長野、群馬、福島で・・・



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★『生誕100年 岡本太郎展』@東京国立近代美術館 [展覧会・アートイベント etc.]

★午後から仕事を休む。
生誕100年 岡本太郎展』@東京国立近代美術館の内覧会へ。
 そういえば東近美の内覧会って初めてだ。
 その初めて、が太郎の回顧展とは・・・芸術的だ。

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 今日は、岡本太郎の「油画」を見に行った。
 ごく初期:二十代から三十代にかけての絵肌をよく見たかった。

 油画技法は詳しくないが、30年代〜40年代の太郎の絵は、
 全体に透明感があり、薄い層の部分とタッチで絵の具をのせた部分によって、
 あの『傷ましき腕』(1936/49)は、確かな描写力で描き起こされている。
 ちょっと目が痛くなるほど、太郎のタッチを追って脳に焼き付けた。。

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 左:チラシ 右:図録

『森の掟』は想像以上にスゴかった。
 あの赤い、体幹を捩りつつ、内部をチャックで封じる怪物。
 その「目」の中には、白くうごめくようなタッチで、精密に瞳が描かれていた。
 これは画集では絶対に見えないから、実物で確かめねばならない。

 白い絵の具が震えるような赤い怪物の目つき、
 3匹の闇に潜む獣の色彩は決して濁っていない。
 これを描く腕力が、岡本太郎という画家には確かにあったのだ。

◆“縄文土器”の写真のコーナーを過ぎて、
 ちょうど『太陽の塔』のところまで来たところで、
 磯崎 新さんの姿を見かけた。

 言うまでもなく、故丹下健三の下で働いたスタッフの当事者である。
 大阪万博の大きなグラフィック壁面写真の前で、
「太陽の塔」関連映像をしみじみ!?と眺めて、連れの方に語っていた。

 大阪万博当時、あの国民的祝祭に5才の僕も参加していたはず。
 現在の日本のデザイン界は、大阪万博で爆発したエネルギーが、
 まだ続いているといっていい・・その余熱の中で僕も仕事をしている。
 さすがに今の若い世代のデザイナーはそんなこと考えもしないだろうが・・・

◆さらに進んで絵を見る。
 若い頃の絵肌に比べて、70年代以降、80年代の油画は、悲しいほどに荒い。
 特に「黒」がよくない。
 ピカソも黒を使って、色彩感覚の評価を拒もうとするが、それでも若い頃の絵は、
 その「黒」が美しく陰影をともなって感ぜられるように思える。

 丹下健三との、静かな対決の中で「芸術」が存在していた頃の仕事は輝いているが、
 その後はもはや・・・僕がえらそうにいうことではないし。

☆ちなみに、45才の時の太郎さんは、
 丹下健三と旧都庁舎にあった壁画制作の仕事に取り組んでいた。
 

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★『フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展』 @Bunkamura ザ・ミュージアム      [展覧会・アートイベント etc.]

★ “光”を見に行く。 内覧会へ。。
 『 フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展 シュテーデル美術館所蔵』

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 ※図録表紙を携帯のカメラで撮っただけで、この“光”よ!

★フェルメールという画家が37歳で描いたという、《地理学者》を見た。
 彼は43歳で没している。(と音声ガイドの佐々木蔵之介が語ってくれた)

 空いていたので、じっくり5分〜10分ほど集中、目と脳に細部を焼きつけた。
 内覧会に来る人は、なんでもっとよく見ないんだろう!?と思う事がたまにある。

 僕はフェルメールはてっきり“板絵”だと思ってたが、勘違い。
 “キャンヴァス”に油彩、でした。(ヴィジェ・ルブラン展では“カンヴァス”)

 う〜ん、また単眼鏡を忘れて、フェルメールの“筆致”や息づかいまでは見切れなかった(残念)

★昨年、フランクフルト出張の時にシュテーデル美術館へ行ったら、改修工事閉館中だった(;_;)
 しかしこんなところで《地理学者》に会えるとは…

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 ※工事中・・・ショック! まさか閉まってるとは

★20数年前、越宏一先生の「西洋美術史概説」の授業で、
「いま○○美術館の展覧会で、“板絵”が出品されているので、見に行くように」とのことで、
 保存上の問題から、日本ではほとんど見る機会のなかった板絵を見に足を運んだが、
 最近は、ほんとに日本で見る機会が増えた。

 額に低反射ガラスを入れて保護できるようになったからだと思う。
 東博の「浮世絵版画」で使われている額=展示ケースと同様、
〈低反射ガラス+エアタイト「額」形ケース+調湿材〉によって、
 欧米の油彩画、板絵が湿度変化のリスクから守られるようになった、のかもしれない。

★さて本展は、オランダ・フランドル絵画の展覧会なのだが、
 これはフランクフルト/ドイツの美術館から借りてきた作品による展覧会。

 このように、欧米の美術館は改修工事閉館中の作品を、
 日本で有効活用するのが上手いな〜、と感心する。 _φ(・_・

★わが社もそういう戦略性は学ぶべきところが多い。
 どんなに不景気でも、日本の会社による展覧会でお借りしてきてるわけなのから。。

 欧州内どうしだと、それはお互い様なのかもしれないが、
 日本まで保険をかけて輸送し、日本で展観するには、多額の資金が必要で・・・。

 日本人が、このように文化にお金をかけるようになったのは、
 人の気持ちが成熟してきた国であることの証しなのかもしれない。
 との思いが、ふと頭をよぎった。
 平和な事の証し、であるとも言えるのだろう。



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★『マリー=アントワネットの画家 ヴィジェ・ルブラン展』@三菱一号館美術館 [展覧会・アートイベント etc.]

★思いがけず今日は予定が早く終わったので、
『マリー=アントワネットの画家 ヴィジェ・ルブラン展』@三菱一号館美術館 へ出掛ける。

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 ※2001年に国立西洋美術館が購入!:
  No.54 マリー=ガブリエル・カペ『自画像』 1783年頃 油彩、カンヴァス
  注:ヴィジェ・ルブラン筆、ではないのであしからず

★『ヴィジェ・ルブラン』内覧会:
  ダヴィッドやアングルに代表される、フランス《新古典主義》絵画、よりも前の、
  フランス革命前後の、18世紀フランス“女流画家”の展覧会@丸の内

  日本人のメンタリティでは理解し難いジャンルの展覧会かもしれない・・・。
  と思いながらじっくりアカデミック絵画の王道、を見てきたぞ。。

★フランスや欧米の美術館でなら、ほぼ素通りジャンルの絵画が並ぶ・・・
 しかしクラシックな油画の本流とはこういうものだ。
 この王道・油画技法の前では、ホキ美術館に並ぶ絵画の技法は“なんちゃって”
 と思わせるほど、キャンバスへの透明な層の食いつき触感に惚れ惚れする。

★図録をざざっと読み:
 一点一点、画家にまつわる物語りを読めば読むほどおもしろい。
 なぜ日本の地でこれほどフランス18世紀女流画家について知らねばならないのか、
 ふと我に返って思う。けどまた読みたくなる。
 ※ヴィジェ・ルブランのエピソードは『ベルばら』にも・・・
 『競売目録を通して見たルブラン夫妻
   —画商ルブランのコレクションが画家ヴィジェ・ルブランの画業に与えた影響について』より
  安井裕雄(三菱一号館美術館主任学芸員)

☆昨日は暖かい日曜日だったのに、今宵の丸の内はさぶかったなあ。
 2.26事件を思いながら、夜の丸の内→皇居→赤坂見附を通って帰る。
 あの不気味な窓あかりの国会議事堂の中で、
 23年度予算を通そうと作業中なのか・・・と考えたりして。。

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黒猫★☆白蜂

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