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★ 蔦屋 と 青騎士 と 幽体と [展覧会・アートイベント etc.]

★『 歌麿・写楽の仕掛け人 その名は蔦屋重三郎
 @サントリー美術館

「黄表紙」を、展示ケースで見せられても、ちょっと困った。
 やはり手に取ってみたいが、手に取ってもきっとよくわからない・・・
 江戸のメディアは、生産システムも驚きだが、これを流通させて、
 庶民?が読み、楽しんでいたという社会が凄い。

 おやっと思う浮世絵版画の作品が、(例によって!?)東博蔵だったりする。。
 大首絵の役者の背景が、厚くスーパーフラットにキラ刷りで迫力。
 う〜ん、情けない。この程度の感想。。。


★『 カンディンスキーと青騎士展
 Kandinsky and the Blue Rider from the Lenbachhaus,Munich @三菱一号館美術館
 Kandinsky 2517.JPG

 ミュンヘンはヨーロッパのなかでも好きな都市。
 レンバッハハウス美術館からカンディンスキーの秀作が東京にお出ましだ。

 “カードボード”に油彩やグアッシュなどで描かれた画の数々を見る。
 どの時点で筆を置くのか、終着点と方向は予め読めているものなのだろうか?プロセスが気になる。

 アウグスト・マッケ(1887-1914年)、フランツ・マルク(1880-1916年)
 名前は記憶しているが、こんなに夭折の画家とは知らなかった。
 そうして見ると、若さと老成した感じの画風が見えてくる気がする。

 それにしてもこの美術館のファイバー照明は、グレア攻撃が眼に痛いのが難点だ。。
 コンドルと三菱一号館に関する展示を見た。
 さすがにプロジェクタなどの機器類はMITSUBISHI製だ。。


★きょうは仕事の合間に森美術館・内覧会へ
小谷元彦展:幽体の知覚
 Phantom Limb_2509.jpg

 よく知らないアーティストと思っていたら、最初の展示作品から「ああ」と了解した。
 音声ガイド機を借りて、ゆっくりと楽しんだ。

 最初の《ファントム・リム》の展示でたまげた。
 1997年 Cプリント、アクリルフレーム(5点組)148 x 111 cm (各)所蔵:高橋コレクション
 結界がわり?を兼ねて、斜め配置の展示壁面の前に、
 作品5点の前に、蛍光灯トラフが5本並んでいる。
 しかも美・博用でなく、フツーのFL40w・白色4200Kのラピッドスタート式(Hfではない)
 天井からはERCOのスポットライト+色温度変換フィルター装着で、白っぽい光にしている。
 これがけっこう気持ち良くて、たぶん7分くらい部屋の隅で眺めていた。。

 “彫刻”的な騎馬像!?のある展示では、明治以降日本で“発明”された、
 “美術”や“彫刻”の概念と、作家が格闘しもがくプロセスが造形として提示されている。
 苦しいよなぁ、と感じさせつつ、展示の洗練具合により、その苦悩を感じさせない。

 作品設置にあたったN社の担当の方に聞いたところ、
 作家のこだわりで、徹底的に展示にこだわって明け方まで作業していたそうで//
 そのくらいの現場作業、僕も最近やってないなぁ。。そろそろ///

《SP2 ‘New Born》のシリーズは、これはもうヤバい!
 黒いカーペットの部屋で、白く「骨状の、骨的な」オブジェが浮かび上がる。
 音声ガイド機によると、それは「遠心力」のような「原初的な運動」により
 生み出される形なのではないか? のような事を作家自ら語っていた。

 思わず、カタログを予約購入して、仕事場に戻った。
 ・・・夜間開館日にもかかわらず、来館者数はパッとしない。

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★『十三人の刺客』 —武家の社会/武士として生きる [芸能・演劇・映画・音楽 etc.]

三池崇史監督の『 十三人の刺客』は、昼間しかやってないと思っていたが、
 夜の回を見つけたので、先日仕事帰りにやっと映画館に行く事ができた!

 IMG_2502s.JPG

 今年最高の映画になるかもしれない。
 幕末に生きる侍が、組織人としての自らのあり方と、
 個人の自己実現、あるいは家庭人としての生き方との間で揺れ動き、
 時代の運命に飲み込まれてゆく話。

〈侍〉といえば、亡祖父/伯父が 居合の道場をもっており、
 さむらいとしてのあるべき生き方を体現していることと、
 武家茶道である 遠州流を、僕自身が稽古していることで、
 たびたびその価値観・世界観に触れる事があることから、
 現代でもその精神は受け継がれているのだな、と感じる。

 この映画では、殺陣を楽しむ事ができた。
 中でも伊原剛志の刀さばきの迫力に息をのんだ。
 松方弘樹の時代劇的見栄の切り方は、逆に浮いていたが、
 これはこれでいい味として、日本映画の底力を感じさせられた。

 あるいは名傍役の眼力のぶつかり合いに緊張した。
 松本幸四郎、松方弘樹、そして若い方では山田孝之。
 市村正親、古田新太、伊勢谷友介、六角精児、
 沢村一樹、岸部一徳、平幹二朗・・・
 そして稲垣吾郎!(初めていい役者と感じた)

 もちろん、主役の役所広司も『突入せよ!「あさま山荘」事件』
 以来のリーダー役を存分にこなしているのが、まさに適役。。

『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』はDVDで見た時は、
 三池流にすばらしくエンターテイメントだったが、
 こちらは初っ端からひどくシリアスなシーンから始まって、
 見る人の感情移入を巧みにコントロールしてゆく。
 余計なテロップや、意味ありげなスローモーションが無い。(最近の映画はこればかり)

 エンドロールを眺めていたら、藝大・東博の先輩でお世話になった、
 現在は共立女子大学・教授 長崎 巌氏の名が!
 衣装などのアドバイザーだったのかな?

 夢に出るようなグロさ、ヤバいアクション、三池流のサービス精神旺盛な
『DEAD OR ALIVE 犯罪者』を見て以来のファンだが、
 実はほとんどといっていいほど他の作品を見ていないので、
 これからひとつずつ見ていきないなぁ。

※《雪中松に兎・梅に鴉図屏風》葛蛇玉筆 エツコ&ジョー・プライスコレクション
 が、座敷のシーンの背景に使われていたなぁ。。違う作品だろうか?
 http://www.tnm.jp/jp/exhibition/special/20060704price_list.html#3

 前作の『十三人の刺客』(昭和38年)は、早速アマゾンで中古DVDを注文した//
 さて現代に、明日から武士として生きる、とは?


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★ Transformation / Fantasma ☆ [展覧会・アートイベント etc.]

★仕事の気分転換、というかリフレッシュ(同じか)しようと、
 東京藝大の大石膏室で行なわれている展覧会《Transfomation》へ。。

  Transformation in 大石膏室 展
 Transfomation_2467.jpg

 まあ学生の作品はレベルがいろいろでなんともいえない。
 日本人は、“身体” “動物”をうまく採り込めずに、
 どこか持て余している!? =トランスフォームできていないように感じた。
  ※いくつかおもしろい彫刻もあった。

 むかし大学院入試で描いたヴェロッキオ作《コレオーニ将軍 騎馬像》
 の足下に置かれたオオカミ、カラス、カモ・・・
 の剝製によるインスタレーションのほうが、ぶっきらぼうな感じで迫力。。
  あのカモのなかには、僕が描いたのもあるカモ(苦笑)

 都現美のほうの展覧会へ期待がふくらむ。
 マシュー・バーニーのクレマスターの映像を見てみたい。
 いつだったか、ドイツのどこかの美術館で、
 予備知識なく見せられたときはショッキングだったよな。。。


★夕方から東京大学総合研究博物館 小石川分館の内覧会へ。
  ファンタスマ  ―ケイト・ロードの標本室
 Fantasma.jpg

 今日ははからずも、東京藝術大学の教育教材である大石膏室と、
 東京大学の、工部美術学校の石膏像を含む研究資料を陳列している、
 現在の東大総合研究博物館 小石川分館という、
 2つの近代がもたらした空間を見るという、貴重で不思議な時間を体験した。

 しかも、剝製や骨格標本と現代美術との組み合わせという、
 ともに似た、まあ欧米ではよく試行されることのある、
 自然物と造形美術コラボレーション企画ということである。

 小石川分館_2465s.JPG

 さて、わが東博でこういった企画が成立することはあるのか。。。
 いつか自分でやるしかないのかな!?///
 /材料を思い浮かべながら頭の中で準備中/

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