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★茶会 @靖国神社 洗心亭 靖泉亭 [数寄・茶の湯・遠州流]

★茶の湯の先生が半白をお迎えになる記念に茶会が開かれた。
 場所は靖国神社にある 洗心亭と靖泉亭

 神池_靖泉亭_2394.jpg
 ※神池越しに靖泉亭を臨む

 半白とは白寿(99歳)の半分の50歳のこと。
 御指導いただいている宗匠には、稽古の度に点法(点前)だけでなく、
 茶の湯を通して〈きれい寂び〉の美意識、を御指導いただいている。

 きょうは茶会へお運びいただくお客さまへのご案内手伝い。
 茶会では美術館での立礼、デパートでの薄茶点法が続いてたので、かえって気が楽!?
 なのだが、あいにくの台風14号到来、、、早朝から強く雨が降っている。

 雨降り""と風~~で足が濡れて体が冷えたが、
 休憩時に水屋でいただく、日本酒・主菓子・抹茶で暖まる。

 社中のみなで、茶会(1日目)は無事に終了した。
 明日の担当はないが、天気予報では台風は去るらしいので、今日より進行は楽かも。。
 ※幹事の方々は、茶会の準備に1年間をかけられた。ありがとうございました。


★靖国神社での茶会、今年は戦後65年ということもあって!?、
「靖國論」(小林よしのり著:遊就館ショップでも購入可能)を読んでたので、
 少々思うところがあった。特に参拝する気持ちは起こらないが、
 朝、茶室に行く途中で拝殿に一礼をして気持ちを引き締めた。(他の参拝者は少なくない)

 茶室からは〈神池〉の眺望がひろがっていて、近づくと鯉がぱくぱくと寄ってくる。
 茶室は裏千家淡々斎(現 千玄室/裏千家前家元15代汎叟宗室)の寄贈によるものを、
 近年、 藤森工務店が修復したものだ。

 鯉_2395.jpg

 現代に生きることと、自己の存在・生き方について茶の湯を通して考えること。
 そのことを、戦争を体験された遠州流宗家・小堀宗慶氏、裏千家・千玄室氏も考え、
 そして体現されているのだと、その言葉・著書を通してうかがうことができる。

 そんなことを、ここ靖国神社の茶室、ここでの茶会で思いを深くした。

 靖泉亭_2386.JPG
 ※靖国神社靖泉亭 遠州流陽真会記念茶会
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★お雇い外国人ラグーザと、荻原守衛の『女』を見に行く。 [展覧会・アートイベント etc.]

★今日の昼休み、お雇い外国人ラグーザの仕事と、荻原守衛の『女』を東京藝術大学美術館に見に行く。

  明治の彫塑 ラグーザと荻原碌山
  第一部: ラグーザとその弟子たち
   第二部: 没後100年 荻原碌山

 101026_ラグーザと萩原碌山_2329s.jpg

 いちおう東博から出品されている『女』と、小特集程度の展示をさらっと見て、
 あとは同時期開催の「黙示録―デューラー/ルドン」を見ようと思っていたら、
 どっこい、気合いの入った内容と自然光も降り注ぐ、気持ちのよい空間展示に、
 予定を過ぎて、じっくり鑑賞してしまった//『黙示録ー』のほうは時間切れ。

 ラグーザのほうは、工部美術学校での教育と、その教え子たちの仕事ぶりを、
 まとめて見られる藝大らしい企画展だ。

 知りたかったけどいまいちピンと来なかったことが、実物を通して理解できる。
 藝大の教育は、先生から教わること以上に、こういう実物から教わることが大。

 まあこんなの変なアカデミズムばかりを生んで、明治“美術”教育制度なるものを、
 いまだに引きずっている、という見方もあるのかもしれない。だがしかし、
 それを真っ正面から受け止めてしまう、僕のような感性も、まああるのかなと、
 自戒をこめて考えつつ・・・この展覧会は超オススメ。
 来館者も平日にしてはわりと多く、じっくりと静かに近代彫刻を見ていたようで。

★いっぽう荻原守衛(碌山)は新宿中村屋にもある!? 絶作『女』をピックアップ。
 東博の石膏原型/東近美のブロンズ/東京藝大の石膏像とブロンズ
 碌山美術館のブロンズ/原型から三次元計測データ→樹脂による製作した原型
 樹脂原型から鋳造したブロンズ像
 以上の7つの像が、それぞれの特徴を示す展示と照明がなされていた(と思う)

 これから行く人がいたら、実は『女』のどこかの部分にフォーカスして、
 その出来具合を比較してみたら、こんなに鑑賞しつつ学べる展覧会は希有だと/
 ぼくの場合は、「足の裏」あたりの質感と「サインのある土台のつくり」

 当時の文展では、3等程度にしか評価されていないようで、
 その頃の1等ってどんな作品?なのかと、違う興味を持ってしまった。

※いちおう設計事務所時代に係わった、この美術館のトップライトのある展示室は、
 まさにこんな企画展示にうってつけの、光の美しい展示室だ。
 昼光採りいれの天井システムと、いまや廃番ERCO製エマノン500Wの照明器具。
 こんな光で東博のブロンズ彫刻ギャラリーも再レイアウトを考えてみたいのだが。。

☆「黙示録―デューラー/ルドン」は時間切れ。ざっと5分程度で会場を去る・・
 大浦でバタ丼をかきこんで、仕事場にもどる。。
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★ MiT 2010年11月号 〈 一誌相伝 私の流儀 〉 [出版/寄稿/レクチャー/取材 etc.]

★ MiT 2010年11月号 という雑誌が届いた。(会員限定の機関誌)
 〈 一誌相伝 私の流儀 〉の項で、博物館についてのインタビュー記事。

 1011_MiT_2239.JPG

 SMBC経営懇話会という、
 三井住友銀行グループのSMBCコンサルティング発行の雑誌だ。
 僕のような仕事をしていると、日常的にあまり関わりはないが、
 この雑誌を読んでいるような経営者にも博物館を訪れてほしい。

 あらゆる美術・芸術は、数年でペイするようなものでなく、
 もっとずっと長い年月を経て守り、残され残ったものだけが、
 いつしか、どのようにか生きるあなたや、あなたを豊かにしてくれる。
 そんなモノの持つ価値観、世界観を見せてくれる場が博物館だ。

 といったようなことを、言葉として発してしまったのかなぁ。。。
 取材された言葉が活字になって自己対象化すると、いつも?な気分だ。

 大学院を出る時に、NOH環境デザイン事務所という有限会社をつくった。
 それなりに理念をもって立ち上げたものだが、あんまり儲かった記憶はない。
 起業・起業経営の厳しさは僕には向いてなかったのかな!?

 まあ、数年後に独立!? なんてことはあるのかないのか。。
 博物館にももちろん経営感覚は必須なのである。

 いつ放り出されても、また美術館や博物館をうろついているのかもしれない。


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★ 書評:『エル・ネグロと僕』 (「週刊 読書人」2010.10.08) [出版/寄稿/レクチャー/取材 etc.]

「週刊読書人」に書評を書いた。
  『エル・ネグロと僕』(フランク・ヴェスターマン 著 下村 由一 訳 大月書店)
 今日、出版社から刷ったばかりの「読書人」が送られてきた。

 IMG読書人_2230.JPG

 “個人的な意識と、近現代における剥製をめぐる事実とが交錯”

 博物館の勤め人ということよりも、
 どうやら骨(解剖・収集)を趣味とする僕に、
 同じく「黒人の剥製が博物館に展示されていること」に取り憑かれ、
 徹底した調査の経緯をルポルタージュにまとめた著者と重ね合わせて、
 書評を書かせてみようということになった模様。

 67699_エル・ネグロと僕表紙.jpg

 剥製、標本、博物館、博覧会、民族、人種主義、人種差別、奴隷制度、宗教意識・・・
 などのキーワードに興味のある方は、ぜひ書店にて手に取ってみてください。。

 
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★シャガールとロシア・アヴァンギャルドと [展覧会・アートイベント etc.]

★東京藝術大学美術館「 シャガール —ロシア・アヴァンギャルドとの出会い」を見た。
 シャガールという画家は、ユダヤ系のロシア人だと認識していたので、
 この展覧会企画は、なるほど面白そうだなぁと楽しみにしていた。
 彼はいわゆる「キリスト教的主題」を描くことはしない。

 Shagall_2173.jpg

 シャガールは19世紀生まれ(1887生)だが、僕自身の人生ともかぶっている!?ので、
 最後の巨匠、であるという認識が強いのは僕だけではないだろう。(1985没)
 他に勝手に同時代意識があるのは、ピカソ(1881生—1973没)、ダリ(1904生—1989没)。

 1917年 ロシア革命を時代のターニングポイントとして、展示を見進める。

 興味深く印象に残ったのは、シャガールが1915年に故郷の美術学校教諭となり、
 マレーヴィチと共に美術教育に携わるが、圧倒的なマレーヴィチのカリスマ性に、
 学生たちがマレーヴィチになびいてしまうあたり!!

 シャガールの画風よりは、そりゃアヴァンギャルドだよなぁ、
 と、なるほどうなずけるような、、かつての自分も心当たりあるぞ。。
 なんたって「シュプレマティスム(絶対主義)」である。
 かっこよすぎる!

 カンディンスキーも数点、展示されていて、これまたカッコいい!
 しかし、これと対比してシャガールの良さも、しみじみ際立ってくるだなぁ。。。

 思い出すのは、 オペラ・ガルニエの天井を見上げた時のこと・・・
  ※すこーしだけ写ってます。

 しみじみ気分で日常の仕事に戻った午後の時間。
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