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★ 速水御舟に向き合う [博物館・美術館]

★JR恵比寿から9分ほど歩く 広尾の山種美術館の内覧会へ

 新美術館開館記念特別展  速水御舟 ―日本画への挑戦―

 20090929.jpg


▲この館の誇る、最新の壁付きケースと照明システムを拝見。
 建築と展示室の内覧会でも見せていただいたが、
 はたして「日本画」を、的確に、魅力的に見せることができているかどうか・・・


 《翠苔緑芝》 ←スーパーフラットにたたずむ〔黒猫〕、うちの206CCのよう。。
◎《名樹散椿》
 さて屏風の見え方はどうだろう。
 高さ10cm程度の屏風台に屏風を載せて展示しているので、
 せっかくのケース内下部のLED照明は消灯状態。(掛幅では点灯)
 効果が発揮されていない?ようだが。

 一周して会場と作品構成を見る。
 なかなか苦労した展示方法と照明調整のあとがうかがえる・・・
 さて、この展示設計と施工はどこがやったんだろう??????

 半露出?の掛幅の展示手法、
 考えられなくはない方法だが、アクリルと鉄骨の詳細はあれでいいのか?
 カッタースポットライトの調整も、
 壁面の方向によって違いをつけている?のも気になった。



▼気分を変えて、次の一周では、作品に集中。

 最初の一枚。一九歳で描いた、《錦木》のみずみずしさにほれぼれとする。
 すでに「線」の画家ではないが、魅力的なタッチと色面構成。
 (この透明感は、図録の写真では再現難しいだろうなぁ、と、近づいて見る)

 ちょうど会場にいらした山下先生に、そのあたりのお話をうかがうことができた。
 「炎舞」の完成度と、四十歳・「線描」への再挑戦!
  ↓
 渡欧後は、おそらく彼の地で、膨大な人物群像の画をみたであろう、
 その影響からか、「鉄線描」での再チャレンジに取り組むのだが・・・
  《婦女群像》の下図と、未完の本画

 そういえば僕も、美大受験浪人時代に、小林古径の線に憧れたよなぁ・・・(無理!)

 20090001.jpg


★電車の中でざっと、仕事場にもどってから、面白くて図録を読んだ。
 山下裕二先生の巻頭文で、なるほど今、
 速水御舟という画家と、正面から向き合うことの必然のようなものを納得した。

 御舟、古径、大観、天心、あるいは岸田劉生との、時代背景と相互のかかわりあい。
 「 」つきで語られる、「日本画」なるものの意味と宿命。
 西欧旅行で御舟が見たであろう西欧画の影響と、帰国後の「線」への葛藤・・・


 制作年号と年齢が題せんに表記されていたのだが、
 四十歳で途切れてしまう・・・その先が見てみたい、と、
 この画家の無念さをひしひしと感じてしまった。

 20090002.jpg


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gakko

昨日私も山種美術館のオープニングに伺いました。
どこかでお会いしたかもしれません。

入り口に特別協賛というところに鹿島建設と日本設計の名前がありました。
設計は日本設計だったのではないでしょうか・・?
by gakko (2009-09-30 19:34) 

SHISEI

gakko様

もう目につかないかもしれませんが、コメントを承認制にしたのを失念しており、レスが遅くなりました。すみません。

建築設計の組織事務所と、施工のゼネコンではなく、展示設計のデザインのほうがちょっと難ありだったかなと。
美術館側の、展示にかける予算の問題かもしれませんが・・・
by SHISEI (2009-10-25 12:14) 

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