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★釣釜の4月に思う事 [数寄・茶の湯・遠州流]

★4月のお茶稽古は釣釜だった。
 天井から鎖で釜が釣られていて、
 振り子のように揺れるのを見ながらいろいろ考えて、ぴたっと止まる。

 とりあえず仕事の事は忘れるし、目の前の事に集中できる。
 一瞬だけど無心の状況に自分をおくことができる。

 ぼくはチベットに行った事はないけど、
 テレビ映像から流れてくる各国聖火リレーのニュースはやはり気になる。
 あれは暴動ではなく、蜂起だ。大マスコミはそのことを伝えない。
 オリンピックのプレスパスが生命線だから仕方が無いのだろう。

 長野の善光寺にはずっと前に行った事がある。立派な境内の印象が記憶にある。
 きのう聖火リレー出発式となることを正式に辞退した。http://afp.google.com/article/ALeqM5jCN6CLqVC5FQuP9joKeXo_HITGcQ
 闘士.jpg

 ずっと公式サイトhttp://www.zenkoji.jp/index2.htmlに注目していたけど、
 基本的にはお寺としての日常の情報をたんたんと伝え、
 聖火リレーの事はお知らせ欄にサラッと伝えている。
 オリンピックのことなんてそういう扱いでよろしい。

 ぼくの仕事はお寺とも関係が深いし、仏像にも縁があるので、
 仏様の前ではいつも自然な気持ちで手を合わせる。
 怒りや悲しみの気持ちを忘れて一瞬だけど静かに祈る。

 日本にはちょっと立ち寄って元首相夫人と会っただけのダライ・ラマ14世は。
 アメリカでの講演の模様をメディアが伝えるところでは“思いやり”のメッセージを語りながら、
 政治的な局面でもすぐれた手を打っている映像が写っている。

 外交は戦争なのだということがよくわかる。
 外交下手な日本は次にどういう態度を示すのか。
 高校生・浪人の頃、未熟な政治的激論を朝まで交わした親友のT君なら何というだろうか。

 ぼくの中国の友人たちは今どうしているのだろう?
 ぼくたちにできるのは文化的な交流を深めることだ。
 ぼくがすべき事で重要なのは社会・政治・思想について議論することではない。
 もっと違う、先の世界の事を思わなくてはいけない。


 足のしびれを気にしながら、おいしい和菓子と抹茶をいただいて、いろいろ思いをめぐらせる。
 完全に無心という境地はなかなか難しい。
 釜の底の方からバチバチッと赤い火花が散る。
 来月は風炉の季節か・・・今年もあっという間に三分の一が過ぎてしまうんだなあ。。。

★ひさしぶりの能を観に宝生能楽堂へ。
 二番の能で半分くらいは幽玄の眠りに落ちる。狂言で目が覚める。
 最後の『夜討曽我』がよかった。
 若い能楽師ばかりで、特にシテ方がなかなかいい。ファンになった。
 仇討ちの話のはずが結局縄にかかって大勢に囲まれ、最後はそのまますーっ幕に消えて終わった。
 歌舞伎と違ってへんにオチをつけないところに不思議なリアリティがあっていい。能の魅力だ。

 夜はパリからの友人を迎えて、再会を祝って4人で懐石料理屋へ。
 エッフェル塔近くの聖火リレーが職場からも見えたという話題も。
 美味しいものをいただいて、せっかく早く帰ったのにまた夜更かし・・・

★画像は
 ・闘士(ルーブル美術館/パリ)
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